ゴルフの練習に行くと、連続して球を打ち続けて終わりという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

球を打つだけではなく、打つ前の動作、ルーティンの練習はされていますか。


１．ルーティンとは

ルーティンは他のスポーツでも集中力を高め、イメージした動きを確実に行うことができる動作として行われていることですが、ゴルフでのルーティンはプレショットルーティンと呼ばれており、ティーアップしてからテイクバックを開始するまでの動作を一定にすることで、イメージした動きを集中力を高めて行うことができます。

私は、ルーティンをクセのようなものだと思っています。

クセは無意識にしますし、クセをしている時は集中力が高まっている状態です。

ルーティンも自分が決めた動作を自然にほぼ無意識に行い、その間に集中力が高まって、同じ動作を行うことができます。

また、ゴルフではリズムが非常に大切ですが、ルーティンを行うことでそのリズムも作ることができます。

メンタルが弱いと思われている方、自分のショットが思うようにいかなかったり、ゴルフ中の会話で気持ちが不安定になることもあると思いますが、まさに集中力が切れている状態です。

その時こそルーティンが助けてくれます。

ルーティンは安定したショットを作ってくれる、上達のための大事な要素の一つです。


２．練習場でのルーティンの練習

自分の気持ちのいいショットの動きを覚えこませるために、打ち放題で球数を打つことも大切ですが、是非とも単価打ちで１球１球大切に打つ練習もしてみてください。

その時に１球ごとに毎回ルーティンを入れます。

その時に出る球が、本番で出る球です。

連続して打てば５球目あたりから思った球が打てると思いますが、１球づつルーティンを入れて打つと、案外思った球は打てないものです。

それが今の自分の実力とも言えると思います。

練習場でルーティンを入れて思った球が打てなければ、本番（コース）では打てないと思っていいです。

「練習は本番のように本番は練習のように」という言葉があるように、練習でルーティンを入れて打っていると、本番では練習の時のようにリラックスルして集中力も高まった状態でショットすることができます。

１球１球いちいちルーティンなんて取っていられない、面倒だ、と思われるかもしれませんが、毎回の練習でなくてもいいです。

練習のこの何十球かだけ、でもいいです。

それだけで、上達は間違いないです。

是非、練習場でのルーティンを入れた練習を取り入れてみてください。


３．ルーティンの手順

ルーティンは人それぞれあると思いますが、私のルーティンは次のような流れです。

１）ボールとターゲットを結ぶ後方線上で、どのような球を打ちたいかイメージする。

２）イメージの球が打てるスイングや振り幅を決めて、素振りを２回する
　　（なんとなく素振りするのではなくて、イメージを持って素振りをする。）

３）剣道の構えのような格好で、クラブでボールとターゲットを結び、残像を頭に残したままアドレスに入る。

４）スタンスを３）で作った残像に対して平行に作る。

５）アドレスが決まったら、ターゲットを１度だけ見て、ワッグルを２回し、テイクバックを開始する。

ルーティンの動作を決める時には、次の２点に気をつけて下さい。

①シンプルであること

迷うくらい手順がたくさんあってはダメです。

②ターゲットに向かって真っ直ぐに構えられること

フック系の人はボールを落としたいところより右を向くと思いますが、その時のターゲットはその右の方向で、その方向に真っ直ぐに構えられること。

ボールの後方ではなく、アドレスの位置でボールに当たらない距離をとって素振りをして、ボールに対して構えるという方もいらっしゃいますが、これではターゲットに正確にまっすぐ構えられていないと思います。

何か少しでもひらめくものがあると嬉しいです。