ゴルフスイングはクラブによって正しい前傾角度が決まります。

長いクラブではアップライトになり、短いクラブでは前傾が強くなります。

これにはクラブのライ角が関係していますが、ライ角を気にされたことがない方は必見です。


1. ゴルフスイングと体幹前傾角度の関係

ゴルフスイングは体幹の前傾角度ひとつでも結果が大きく変わるので、本当に面白いスポーツだと思います。

トッププロのスイングを参考にしようとアメリカ男子ツアーの放送を見ていると、みんな体幹をしっかり前傾させています。

一方、日本の女子ツアーでは比較的アップライトに構えている印象を受けます。

ここにはどうしても埋まらない身長の差があります。

身長の高い海外の男子プロはドライバーですらしっかり体幹を前傾させることができますが、身長の低い日本の女子はアップライトに構えざるを得ません。

ここで、強引に体幹を前傾させた場合は、ライ角が小さくなり、トウが浮いてしまいます。

トウが浮くと、インパクトゾーンが狭くなり、シャンクが出たり、左へヒッカケたりします。

わざとヒッカケて飛ばしたい方は別ですが、基本的にはスイング中に起こるトウダウンに合わせてライ角を調整し、構えます。

つまり、クラブが長ければアップライト気味に、短ければ前傾気味に構えるのが自然であり、前傾させて構えたいのであればクラブを短く持つ必要があります。

ライ角を意識するだけでも、かなりの上達が見込めます。


2.どうしてもアップライトに構えてしまう方へ

クラブの長さに関係なく、短いクラブを持ってもアップライトに構えてしまう方は体幹の筋力が弱い可能性があります。

体幹周囲には、腰を反らしたり、丸めたりする筋肉があります。

腰を反らす代表的な筋肉は、腸腰筋と脊柱起立筋です。

一方、腰を丸める代表的な筋肉は、腹直筋、大臀筋、ハムストリングスです。

また、インナーマッスルである腹横筋や多裂筋には背中のラインを美しく保つ働きがあります。

つまり、腰が反ってしまう方は腸腰筋と脊柱起立筋をストレッチして腹横筋や腹直筋などを鍛え、腰が丸まってしまう方は反対に、腹直筋や大臀筋をストレッチして、腹横筋肉や腸腰筋などを鍛えると良いでしょう。

アップライトにしか構えられない方は、これらの全ての筋肉を鍛えることで、正しいアドレスが作れる可能性があります。

これでもまだ前傾がきついという場合は、股関節や足関節にも問題があります。

いずれにしても日々のストレッチや筋力強化により、上達が期待できます。