ゴルフは体幹のスポーツで体幹を鍛えるというと腹筋ばかりが注目されがちですが、背中にある広背筋も体幹を回旋させる重要な筋肉です。

広背筋は体幹の回旋だけでなく、ゴルフスイングに重要な腕を体幹に引き付ける作用もあります。

ゴルフスイングに重要な広背筋について解説します。


1.ゴルフスイングに役立つ広背筋強化

広背筋とは腰の骨(腸骨)から腕の付け根に付着する筋肉で、腕を振り下ろしたり、肘を後方に引き下げたり、体幹を回旋させたり、肩甲骨を下方に引き下げたりする働きがあります。

動作で例えると、薪を割ったり、ボートを漕いだり、重いものを右から左へ、また左から右へ運ぶ際に強く働きます。

腕を体幹に引き付け、さらに体幹を回旋させるスポーツであるゴルフには必要不可欠な筋肉と言えます。

さて、この広背筋はお尻の大殿筋と連動して働きます。

ゴルフスイングでは、ダウンスイング初期に左大殿筋は踏み込みとして、右大殿筋は股関節を外旋させるために働きます。

これに連動して両腕を振り下ろしながら体幹を回旋させる広背筋が働くことで下半身、体幹、腕を協調的に動かすことができます。

感覚的には股関節を回旋させると背中に捻れるテンションが加わり、さらに腕が自然に振り下ろされるという形になります。

これを上手く使えるとタイミングも合いやすく、飛距離も出てゴルフの上達が期待できます。


2.広背筋を効果的に鍛える方法

ゴルフスイングには必要不可欠となる広背筋ですが、様々な方法で鍛えることができます。

一般的なものとして、ローイング、プッシュアップ、ボールスロー、チンニング、プランクなどが挙げられますが、最も広背筋に効果的なローイングとプッシュアップを紹介します。

ローイングはボートを漕ぐ動作のことです。

椅子に座った状態で、前方に固定したチューブを引っ張ります。

前方に腕を伸ばした状態から、肘が体幹より後ろに来るまで引っ張り、ゆっくりと戻します。

この時、なるべく体幹は真っ直ぐに保持するように気をつけます。

ダンベルを用いる場合は、立位姿勢から椅子に片手、片膝をつき、反対の手でダンベルを持ちます。

反対の足はダンベルを落とさないように少し外側に広げておきます。

体幹はフラットな状態を保ちながら肘を天井に向かって突き上げるようにしてダンベルを持ち上げ、ゆっくりと戻します。

次にプッシュアップですが、椅子に座った状態で座面の両端をつかみます。

脚の力はなるべく使わずにお尻を浮かせ、ゆっくりと戻します。

この時、膝を伸ばし、踵のみが接地している状態にすると、脚の力を上手く抜くことができます。

体幹は少し丸くなっても良いですが、肩甲骨がしっかり引き下がることを確認しながら繰り返し行います。

このようにして、日頃から広背筋を鍛え、ゴルフの上達を目指しましょう。