小さな体の女子プロゴルファーやジュニアゴルファーでも飛距離があるのは、力ではなく、体の使い方・特に遠心力を上手に利用していることが理由です。

ゴルフの練習で、ヘッドスピードを上げようと力でクラブを振り上げても、スピードも飛距離も変わらないといった経験はないでしょうか?

それは明らかに手打ちの状態で、「遠心力」を利用していない状態です。

今回は「ゴルフが上達する遠心力を感じる練習方法」をご紹介しますが、まずはゴルフの遠心力ついて考えていきましょう。


1.クラブを持って遠心力を感じてみる

「遠心力」と聞いて私が思い浮かべるのは、陸上競技のハンマー投げです。

ワイヤーの先には男子7.26㎏、女子4㎏の重い砲丸が付いています。

身体を軸にした周回スピードが増すと遠くへ離れていこうとする力・遠心力が増します。

遠心力を感じるために、クラブヘッド逆に持って構えて振ってみましょう。

軽く感じすぎてかえって振りにくさを感じるのではないでしょうか。

今度はいつも通りにクラブを持って構えてみましょう。

ゴルフはシャフトの先に重いヘッドが付いていますね。振ると先に重みを感じ腕が持っていかれるような感じがします。

砲丸と同様に、重い先端は遠くへ離れていこうという力・遠心力が働いている状態です。

ヘッド部分を持つと、軽いグリップ部分では重みがないので、遠心力が小さいので、体から遠くへ離れようという力が重い先端を下にしたときよりも小さくなります。


2.遠心力を利用しよう

男性で手打ちが多いのは、腕力や握力が強いので、この遠心力を押さえ込んでしまい、邪魔をしているからです。

女子ゴルファーやジュニアゴルファーは、男性と比べれば腕の力や握力がなく、遠心力を抑え込めないので、きれいなスイングができます。

グリップをぎゅっと力強く握ってはいけないと言われるのは、この遠心力を抑えないようにするためです。


3.遠心力を利用した練習

遠心力を利用することは飛距離に直結するので、練習でぜひ身につけましょう。

不安なくらい軽く握って、ヘッドの重みを感じながらクラブを振り上げます。

バックスイングはクラブがトップに上がるまで力を入れません。

ちなみにトップの位置は肩の高さまでです。これより腕が上の方にある場合は、
手でクラブを上げているということです。

手首の力を抜いて柔らかくグリップを持ち、ヘッドを左右に振って、ヘッドが大きく動く練習をしてみましょう。


4.家で行う遠心力を感じる練習

私の場合は、家で1キロほどの軽いダンベルを両手に軽く持ち、クラブを左右に振るイメージでゆらゆらと振る練習をしました。

遠心力が働いてくると、手の中のダンベルの重みを感じながら、少しずつ振りの動きが大きくなるのを感じます。

室内で振り上げては危険なので、これ以上加速する遠心力を抑えるために腕には力を入れず、お腹と腰に力を入れ、足腰で踏ん張ってしばらくこの動きを続けました。

腹筋を意識しながらやると練習を兼ねた良い筋トレにもなるので、試してみてください。