近年、ゴルフにもトレーニングが重要であることがゴルフ専門誌やゴルフチャンネルなどのメディアを通して広まってきました。

ただし、スコアを競うスポーツであるゴルフにとっては、必要な身体的要素は筋力よりも柔軟性にあると考えられます。

今回は美しいゴルフスイングに必要なストレッチを紹介します。


1.ゴルフスイングにはストレッチが効果的

ゴルフの練習には様々な方法がありますが、近年は筋トレやストレッチの重要性が報告されています。

特に関節の可動域を大きくするためのストレッチはスコアアップにも怪我の予防にも効果的と考えられます。

ゴルフ初心者に多い誤った練習方法として、練習場についたらすぐにボールを打ってしまうということがあります。

場合によっては素振りもせずにいきなりドライバーを打ってしまいます。

これが陸上選手であれば、グラウンドについていきなりスタートダッシュの練習をするようなものです。

反応が遅く、スピードが出ないばかりか肉離れを起こす可能性もあります。

ゴルフは低負荷スポーツに分類されますが、ドライバーでボールを打つにはそれなりの負荷がかかり、危険です。

打球練習前にストレッチや素振りを行うことで、スイングをスムーズにするだけでなく、関節にかかる負荷を軽減できます。

また、普段から行うストレッチは、筋トレよりも効果的と考えられます。

美しく柔軟なスイングは円弧が大きく、力がよく伝わり、軸がブレないため、飛んで曲がらないボールを打つことができます。

ストレッチを行い、ゴルフの上達を目指しましょう。


2.美しいゴルフスイングに必要なストレッチ

ストレッチは重要ですが、やり方によっては関節を痛めてしまいますし、自宅ではできても練習場などではやり方を変えないと伸ばしにくいこともあります。

お風呂上がりにゆっくり息を吐きながら伸ばすストレッチをスタティックストレッチと言います。

伸ばしたい筋肉が気持ちよく伸びているところで止めて10秒程度保持します。

スタティックストレッチには、筋肉の緊張を抑えて可動域を広げる作用があります。

一方、ボールを打つ直前に反動をつけて行うストレッチをダイナミックストレッチと言います。

ダイナミックストレッチには、筋肉の緊張を高めて筋力の発揮効率を高める作用があります。

伸ばす部位は、臀部、胸郭、肩甲骨周囲、手首、太もも、ふくらはぎなどが挙げられます。

特に臀部、胸郭、肩甲骨周囲は美しいゴルフスイングを作るためには欠かせません。

日常生活に必要な可動域よりも大きな可動域が必要となるため、ストレッチをしなければ美しいフォームができるはずがありません。

臀部のストレッチは椅子に脚を組んで座り、体幹を前に倒すと伸ばせます。

肩甲骨周囲のストレッチは、両手を胸の前で組んで、前方に突き出します。

この時、両腕の間に頭を入れるようにすると、しっかり伸ばせます。

また、両手を腰の後ろで組んで、後方に引っ張ります。

この時、両側の肩甲骨の内側が近づくようにして、胸の辺りが伸びるようにします。

最後に胸郭ですが、横向きに寝転がり、股関節と膝関節を90度に曲げます。

下側の手で膝が動かないように押さえ、胸と顔を天井に向けます。

上側の腕や肩が床につけばかなり柔軟です。

練習場では柱などを利用します。

柱に腕を挙上して当てます。

柱側にある脚を一歩前に出し、重心を前方に移せば伸ばすことができます。

このようにして、必要な関節可動域を手に入れることで美しいゴルフスイングを作り、上達を目指しましょう