ヘッドスピードは飛距離と関係し、飛距離はスコアと関係するため、ヘッドスピードを速くすることはゴルフの上達に効果的といえます。
ゴルフスイングのヘッドスピードが遅い人には、いくつか共通点があります。
ここではヘッドスピードの遅い人の特徴について解説していきます。
1. ゴルフスイングのヘッドスピードが遅い理由
ゴルフはスコアを競うスポーツですが、飛距離とスコアには相関があり遠くまで飛ばせる人ほど有利となるため、飛距離は重要な要素のひとつといえます。
飛距離の三要素といえばヘッドスピード、スピン量、打ち出し角度です。
いずれもゴルフスイングの方法によって調整ができますが、ヘッドスピードに関しては筋力や柔軟性によっても大きく異なります。
ヘッドスピードが遅い理由として初心者の方に多くみられる現象がアーリーリリースです。
アーリーリリースとはダウンスイングからインパクトにかけて、クラブヘッドが垂れることをいいます。
リリースというと手首の使い方だけを修正して失敗する方がとても多いので注意が必要です。
手首に関してはクラブの軌道に合わせて動かしているだけですので、プレーンから外れないようにグリップエンドから剣道のように引き下げてくるようにすれば問題ありません。
問題になるのは骨盤と胸郭の捻転差であるX-factorの大きさです。
トップで活躍するプロゴルファーのスイングを見ると、ダウンスイング初期にはすでに骨盤が回旋しています。
それにも関わらず両肩を結ぶ胸のラインはまだ正面か、やや右下方を向いています。
この形を作るには肩甲骨や胸椎椎間関節(背骨の胸の高さの部分)、股関節の関節可動域、腹斜筋や広背筋などの体幹を回旋させる筋力が重要となります。
つまり、柔軟性や筋力の不足がヘッドスピードの遅い人の特徴であり、これらの改善がゴルフ上達の秘訣でもあります。
2.ヘッドスピードを速くする方法
アーリーリリースが改善できれば、クラブが正しくしなるためヘッドスピードはずいぶん速くなることが期待できます。
アーリーリリースを修正するためには、まず肩甲骨、胸椎椎間関節、股関節の関節可動域の柔軟性が重要です。
柔軟性を改善させるためにはストレッチが効果的ですが、肩甲骨は特に前に出すプロトラクション、後ろに引き下げるリトラクションという運動を繰り返す必要があります。
キャットバックという四つ這いになって猫のポーズをとるストレッチが最も一般的です。
次に胸椎椎間関節の回旋ですが、これは腹筋群や大胸筋のストレッチが重要です。
横向きに寝転がって、上側の手を後方の床につけるようにすると伸ばせます。
最後に股関節ですが、おしりの筋肉をストレッチすることが重要です。
膝を抱えて、太ももの内側を胸に当てるようにすると伸ばせます。
柔軟性が確保できたら、今度は体幹の筋力強化です。
とても簡単なものにプランクがあります。
うつ伏せに寝転がり、肘(前腕)とつま先を立て、お腹と膝を浮かせます。
腰が反らないように気を付けながら1分間我慢しましょう。
必要な柔軟性と筋力が備わったら、スイング練習を行うだけです。
トッププロと同様に、クラブヘッドから降ろすことと、体幹の捻転差を意識するようにしてみてください。
アーリーリリースが改善してヘッドスピードが速くなり、スコアアップなど上達を目指しましょう。