ゴルフをやっていると、「入射角」という言葉を聞くことがあります。
「入射角」とはインパクト時のボールに対するヘッドの進入角度のことを言います。
その影響はどこに出るかというと、ボールの球筋です。
ボールが飛び出す角度とバックスピン量がこの入射角によって変わり、同じ番手のクラブで打って球筋も変わります。
どの番手で打っても飛距離の差があまり無い・ボールが上がらない場合は、振っている力のせいなどではなく、ヘッドの入射角が影響しているためです。
私の最大の勘違いなのですが、ゴルフを始めたばかりの頃は、スイング軌道の最下点を過ぎたあたりでボールにインパクトさせる、と思っていました。
スイングするだけでも必死なのに、ましてやロフトとか入射角なんて考えられない!と思っていました。
しかし、ゴルフを早く上達させるには、避けて通れない問題です。
入射角を理解して、普段のゴルフの練習メニューに入射角を意識したドリルを取り入れていきましょう。
「ゴルフが上達する入射角を意識した練習メニュー」を今回はご紹介します。
1.入射角がきれいに決まったか簡単に見分ける方法
入射角についてはダウンブローで良いとか払い打ちが良い等、説が様々なのですが、山のようにあるゴルフ用語が覚えられなかった私はまず、ナイスショットは音で聞き分けていました。
きれいな音でボールが曲がらずに飛んでいけば、その時はきれいな軌道で飛んだんだな、と聞き分けます。
入射角が深ければ、どん!という床を叩きつけたような音となり、いわゆるダフリ気味のボールであるとわかります。
入射角が浅ければ、カツッ!と高い音になり、ボールの頭を叩いたトップ気味のボールだということがわかります。
基本のスイングだけで精一杯だった頃は、自分のスイングがきれいに決まったかどうかは、球筋や飛距離を目視すると同時に、インパクトした時の音の聞き分けで、今の入射角がどうだったか・スイング軌道がどうだったかを考えていました。
音をよく聞くことも大事なことなので、普段の練習メニューをこなすときには、少し気をつけて聞いてみてください。
ご自分のスイングだけでなく、練習場にいる誰かのスイングを見ながら、インパクトの音に注意するのもお勧めです。
2.基本的にはアイアンでもウッドでもダウンブロー
的確な入射角でスイングを決めるには、ダウンブローに振ることが大事だと言われます。
ダウンブローに打つためには、腕が開きすぎないようにすることと、体重移動が大切です。
ダウンブローな打ち方と言っても、スイング全体を見直し、下半身や手や腕の動きを適切に行なっていく必要があります。
どこが出来ていないかは個人差が大きいので、鏡や誰かにスイングチェックをしてもらって、問題のある動きを発見してもらい、練習メニューを組みましょう。
まずは下半身リードの動きを作るドリルをしっかり練習し、その際には腕を開きすぎないように注意しながら素振りをするなどしましょう。
3.体の重心に注意する
入射角を意識するということは、クラブフェースがボールにインパクトする時の軌道がいつも一定であるということです。
それがバラバラだと、先に書いたような音がして良いボールが出ません。
アドレスからバックスイングの際、体重は右の骨盤と右膝に乗せて体を右に捻ります。
ここからダウンスイングに移ってインパクトする際に、体重が右に乗ったままフィニッシュまで振り切ると、ボールの進行方向とは逆の方向・後ろに仰け反るようなフィニッシュになってしまい、クラブの軌道が不安定になりボールは飛びません。
ダウンスイングに移ってインパクトする際、体を右から左に捻る動作をしますが、ただ捻るのではなく、右骨盤と右膝から、左骨盤と左足へと体重を移すイメージで捻ります。
きちんと移し替えていれば、重心は右から左足に移り、体重は体の左脚に乗った状態で体を振り、フィニッシュします。
うまく体重移動ができれば、スイング軌道はダウンブローでクラブと体格にあった入射角でボールにインパクトします。
ダウンブローの軌道はクラブフェースの入射角で決まります。右から左へと重心移動を意識した練習を繰り返すことで、入射角が安定してきます。
入射角を意識するだけで、スイング全体の見直しを図る必要が出てくるかもしれませんが、ご自分の練習メニューに改善点をしっかり入れて、少しずつ問題を克服することが、上達への近道です。